昔のジュエリー店舗や百貨店

今もこのスタイルは百貨店等で多いですが、異業種が参入する以前10年近く前は、まだ当時はマイナーな存在だった日本マテリアルや ネットジャヤパンの業者価格を参考にするより地金流通協会が発表する1キロインゴットの税込1グラムあたりの買取価格に対象 純度を掛けてそこから目減り量・手数料(お店の利益や鑑定料等の事務手数料)を引いた価格で買い取っていました。 粗利益は20-40%ぐらいが標準でした。宝飾の卸会社が集まる、御徒町でも個人や法人相手に金やプラチナ、ダイヤモンドを買取りをする店舗は存在していましたが目立たない存在でした。

  • 例:K18ネックレス100gの買取り
  • 当日の金1キロインゴットの買取り価格を4,000円と仮定
  • 4,000×0.75(k18の金純度)×0.7(手数料)買取率×0.9(目減り率)=1,890円×100g(重量)=189,000円の現金買取
  • これで分析精錬して粗利益が30%ぐらいになっていました。

新規参入が増え始めた2005年前後以降

この頃になると混沌とし始めました。上記のような粗利益率の店舗が主流ではありましたが、その表記の仕方が競争が激しくて巧妙になってきました。1キロのインゴットのグラム単価だけ、もしくはK18なども単純に0.75を掛けた金額だけを表記してシステムの事はWEB上では別ページに小さく掲載するだけとか、店頭では実際出してみないとわかららない店舗が出始めました。この頃お客様から電話で金買取の問い合わせあるとよく聞かれたのが、「当店のグラム単価から手数料がかかるのか?」でした。

中には消費者の無知に付け込ん粗利60%から80%を取る店舗も異業種参入組から出始めました。しかもこういう店舗は粗利が高いだけに宣伝広告費にお金をかけれるので毎週のように新聞折込広告をだしたり、TVCMをしたり主に女性をターゲットに女性が来やすい場所に多店舗展開して、研修を少し受けただけの女性パートが買い取るという本物の専門家から見たら卒倒レベルの買取り専門店が出始めて爆発的に店舗を増やしました。

この頃当店では5-10%の粗利益率で本格的に金、プラチナ、ダイヤモンドの買取りをし始めましたが、よく上記のような店舗で同じ商品を査定したら当店が30万円の買い取り額がそこでは5万円だったとか、お客様から聞いたりしていました。

さらに2008年頃は更に悪質なアポなし訪問買取り業者も出始めてきて、業者間情報で小耳にしはじめました。

高額買取り店舗の出現

その一方で競争が激しい大都市等では純度別に買取りグラム単価を表記し、粗利をネットジャパンや日本マテリアル等の業者向け価格の10%前後で買い取る店舗が目につくようになりはじめたのがこの頃からでした。

力のある質屋さんは粗利5%前後で買い取る所もありました。これは前述した宝飾総合商社のネットジャパンや日本マテリアルがマイナーな存在からどんどん年商を増やしメジャーな存在になり、当時としては革新的なサービスを提供して本来質屋さんや一部業者だけが恩恵を受けていたメリットをそういう買取専門店でも恩恵を受けることが可能になったことが大きいと思います。

この頃から情報リテラシーの差があからさまに出始めました。

(last update 2013/09)

2013年に店主が本音で書いたお役たち貴金属買取コラム

  1. 金、プラチナ、シルバー製ジュエリー買取の歴史
  2. 貴金属買取店のビジネスモデル
  3. 金、プラチナ買取業界の黒船。リタナカの参入
  4. 業者価格とは?
  5. 業者価格で買取りますのカラクリ
  6. 何故業者価格で買取るが不可能か